Martin D-41 ブリッジはがれ修理
1998年製のMartin D-41です。ブリッジ後部がかなりはがれていてクセが付いてしまい、反り返っています
ブリッジ後部がほとんど半分以上はがれています
Thinlineピックアップが付いていますが、ブリッジが前方にずれている為このままではPUケーブルが抜けません
ラバーヒーターを使ってブリッジをはがします
無事はがれました。PUも問題なく使えそうです
ブリッジ後部がはがれたまま弦を張っていたため前方にずれてしまい、ブリッジ前部の塗膜がはがれてしまっています
ブリッジの反り返りを修正するためネックアイロンを使います。ヒーター面にブリッジを載せ、上面に濡らした布を置いてクランプで締め付け適宜温めます。電源を抜いたらそのまま3~4日置いておきます
ほとんどフラットになりましたが、あとはスクレーパーを使って底面の最終レベル出しをします
せっかくブリッジを貼り直しますのでオクターブピッチの合う位置に修正します。ホールド台にセットしてオクターブ位置合わせと弦のセンター合わせをします
1弦と6弦それぞれの指板脇までの間隔を揃えます
ブリッジ位置が決まったら外周に沿って塗膜に切れ目を入れますが、その前に箇所周辺の塗膜を少し温めておくと切り込みがしやすくなります
ペンナイフを使って外周の塗膜に切れ目を入れます
ブリッジの位置が決まりました。後部は塗膜を欠き取り、前部はタッチアップ塗装します
ブリッジ位置変更に伴い、ピン穴がずれるのでメイプル丸棒で埋めておきます
ブリッジ前部はラッカーをタッチアップしてツラ出しします
ブリッジ後部はハクリ剤を塗って塗膜を柔らかくしてから欠き取ります
ペン・スクレーパーで切れ目の内側を欠き取ります
3/16"のBrad Point ドリルを逆回ししてブリッジピン穴の中心に印を付けます
ピン穴の中心にガイド穴が付きました。この穴に沿って4.5mmの穴をあけます
これでトップのブリッジ接着面が整いました。(笑)
ブリッジ底面は密着が良くなるようにスクラッチを入れておきます
タイトボンドでクランプ接着します
ブリッジ接着後、BridgeSaverを使ってピン穴を補強します。本体が傾かないようにシムで調整します
メイプル材のプラグが上手く収まりました。これから新たにピン穴をあけ直してリーマーでブリッジピンを揃えます
ブリッジピンとボールエンドの収まりもいいようです
ブリッジ前部のタッチアップ塗装もそれほど目立たなく仕上がりました
ブリッジ修理のほかネック反り修理、フレット交換、バインディングはがれ修理など全体をオーバーホールして健康体になりました。オクターブピッチもばっちりです。これで青春時代のフォークソングを思いっきり弾き込んでください!