KOSAKAギター(セルマー・タイプ)のフレット交換
京都にある小坂弦楽器工房製作のセルマー・タイプのギターです。塗装も薄く、良く鳴っています。オーナーの方がかなり弾き込んだためフレットが減り、ここらで全フレット交換することになりました
フレットを抜いたら溝のチップが欠けないようにアロンアルファを塗ってから指板削り調整をします
最小限指板を削ってレベル出します
このギターはアジャスタブル・ロッド仕様ではないので当工房オリジナルのタングの太いフレットを使用し、ネック・リリーフがほとんど真直ぐになるように調整して打ち込みます
1~14フレットまで交換したら、しばらく弦を張ったままにしてネック・リリーフの変化などをチェックします
15フレット以降のフレットを打つ際に使用する自作のウエイトです。これをサウンドホールから中に入れ指板裏面に当ててフレットを打つと跳ね返りが少なくスムーズに打つことが出来ます
一般的にトップが薄いセルマー系ギターは非常にデリケートなため、ウエイトを置いて跳ね返りが少なくなるようにする必要があります
全フレットを打ち終えたらすり合わせ調整の前に両側エッジをファイリングします
次にホールド台にセットしてフレット上面のすり合わせ調整をします
フレットが仕上がったら0フレットを調整します。今回は交換することにしました
ついでにブリッジの弦溝も修正します。STRING SPACING RULEを使用して弦溝を切り直します
いちおう仕上がったのですが、7F指板ドットインレイの色合いが暗く、抱えた時に見づらいことが分かりましたので、この際、交換することにしました
8mmのマザー・オブ・パールで入れ替えます
これでほかのインレイと同じような光沢になりました
0フレットもいい感じです!
ブリッジもいい感じになりました!
これでますますライブ活動から個人練習までストレス無しに目一杯弾き込むことが出来るようになりました!